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いわゆる、「体の全ての間接を使い、力を拳に乗せる」 みたいな説明はちょっと違うと思います。 そもそも、そんな事をしても、拳は単に【1/2×m×v×v】のエネルギー が乗るだけで、人間が作れる速度には限界があります。 それより、簡単にカウンターを狙えば相対的な速度は得れるわけで、 そのタイミングに拳を入れる事のほうが余程達人ぽいです。 極意は【二重の極み】にあります。 あの、るろうに剣心の左之助が使っていたあれです。 冗談ではありません。 人間の体は、進化上の理由かどうかは知りませんが、基本的に衝撃を 吸収しやすくなっています。骨の強度や筋肉の特性および皮下脂肪。 二足歩行に至っては、ものすごく不安定な状態であり、稼動部位の多い 間接を持つ人間は、なにかの衝撃を受ければ、本人の意思とは関係無く そのエネルギーを他に逃がすようになっています。 よって、【初打】で得れるダメージに、極意的なものが介在する余地はかなり考えにくいです。 が、そのダメージを吸収しやすい特性を逆手に取った【ニ打目】こそが極意に相当すると思われます。 実は、この方法は空手ではみな多かれ少なかれ普通にやっている事です。 特に、正拳突きで顕著に現れると思いますが、この【ニ打目】のみで瓦を割っている人達が普通に居ます。 が、 問題は、【初打】と【ニ打目】とをどう繋ぐかにあります。 ここに至っては、力の伝え方+反作用の受け止め方+【ニ打目】の発生 タイミングというさらなる問題があり、実際使う段に至っては、 【初打】が打てる最高の位置を得、そのタイミングが【カウンター】 であるという要素が必要になります。 つまり、達人の域です。 解りやすく言うと、【初打】でエネルギーを伝え、 人体の特性により、タイムラグの生じた【反作用】が生じる前にもう一度打ち込む、 といった具合ですね。 中国拳法では、さらに【震脚】を使って効果を上げます。 【震脚】は、卓球で言うところの【スマッシュ】で、大地を踏む事によ って、筋力では得られないスピードを得る方法論です。 口で言うのは簡単ですが、【初打】から【ニ打目】のどこで発生させる かは想像もつきません。 しかし、これが肘で決まったらそりゃあ、人間はあの世行きですかね。