和夜、白夜、千夜




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幻想とも思える記憶の遥か彼方。
らせんに刻み込まれたもののみが知る世界。

遠く。
この場所で再び

この地に舞い降りて。
永遠とも思える黒いとしつき。

歩をすすめる毎にほんの少し光るもの。
その時にだけ見えたもの。

遠慮がちに握りしめた手に、
固く握り返す君。

すぐ近くに、そこにあった君の唇。
もう全ては思い出せない。
しかし、幸せだった。

今は。
遥か遠くのはずが。
瞬間的に何かが心の中で生まれだす。

もしかしたら。
今居るここは、とても稀なのかもしれない。

何年か毎に夢のなかで出会う。
私自身が作り出した幻影。
なのに、何故私は遠慮して、
ただひたすらにうつし世をなぞる。

そんな儚い。
永遠とも思える黒いとしつき。
いつ本当に終わる。

違う時空で交わりらせんに記録されていたものが。
この場所で再び。

今度こそ。


ただ愛し、愛されたい。



Special thanks Image by Little Eden