トイレに置き忘れたサイフから金を抜き取った前科ありの170センチ120キロの巨漢が、
セブンイレブンの入り口から逃走した数秒後。
被害者のウチの長女3人組の初代お嬢が俺にむかって、
「つかまえて!!」
と、叫んだ瞬間俺のスイッチが
「カチッ」
と音をたてて鳴ったわけよ。
逃走距離は、後の検証で2回90度曲がったが
トータルで100メートル弱。
途中で自らのギアがセカンドに入ったのを感じたが、
最後の曲がり角で
「まて、こ゛るぅぁ゛゛」
と走りながら恫喝したら、曲がったとたん犯人は
立ち止まってこっちを向いて立ってた。
※つまり、本当に待ったわけで、その時点で犯人との距離は10メートル
靴が脱げており、犯人と俺とのちょうど真ん中くらいに
二つころがっていた。
で、近づくとすぐさま右手を差し出してきた。
手には、サイフから抜いた札数枚があった。
それを受け取り。
「さて・・・」
と思うやいなや、今回刑事科へ協力に行った3人が現われた。
札をお嬢に返すと、俺はみんなに問いかけるつもりで
「どうする?」
と口に出すや否や、犯人が
「警察行きます」
( ※お前に言ってねぇよ )
でまあ、正義の night walker なので仕方なく
「警察連絡してくれ」
と、その場にかけつけてくれた猫に言った。
実は、俺はこのときたまたま携帯持ってたのだが、
普段持たないので忘れていた。
と、いうより、俺が電話したら犯人を見張る役が
まっとうできないという事で頭の中が満たされていた。
犯人は、しょぼい奴だが、そばに長女2人が居るし、油断できない。
今考えると、金を受け取った時も少し油断しすぎた。
もし、左手に刃物を持っていたら、たぶん避けられなかった。
いい経験をした。
もし、次があって、もっと凶悪でもたぶん対処できるだろう。
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